日和見びより日記

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24/03/03 豊島区役所で豊島区の株が上がる

奥さんがポケモンのエコバッグが欲しいというので池袋のポケモンセンターに買いに行くも売り切れていた。仕方ないのでポケモンカフェのスイーツ版のお店でピカチュウの耳型のワッフルとドリンクを買った。

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長女はポケモンセンターのお人形とカフェで買えるキーホルダーの2つが欲しくて選びきれずにどっちも買うと言い出した。誕生日やお年玉でもらった小銭で自分で買わせるつもりだったので好きにすればいいのだが、お金なくなっちゃうよと諭しつつ、まずはキーホルダーの方から買ったら、それで満足したようで人形はもういらないとなった。選びきれないと涙まで流していたのに、心変わりが早い。でも子どもの物欲なんてそんなもんだし、物欲に限らず子育てはいかに一時的な感情を抑えられるかにかかっていると思う。怒った時、泣いた時、悲しい時、そういう時の後ろ向きな感情からいかに前向きな感情に切り替えられるかが勝負である。逆に切り替えができないとドツボにハマって癇癪が爆発する。切り替えのスイッチが自分でコントロールできるように育てていきたいものですね。(激ムズ)

 

ポケモンセンターのついでに近くの豊島区役所へ。隈研吾設計で数年前にオープンしているが豊島区民でもないのでこれまで来る機会がなかった。遠くから見ると普通のビルなのに近づくと低層階(区役所部分)の太いところが急に見えてきてちょっとギョッとしてしまう。作りかけのようにも見えてバベルの塔っぽい。

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中の吹き抜けはTHE隈研吾という感じでお馴染みの木材が貼り付けてあるパターン。ちょっと都内はこの分かりやすい隈研吾建築が増えすぎてしまって正直飽きているところはある。みんなSDGs!木材!となりすぎだ。安藤忠雄!コンクリート!の反動なのか。

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まぁありきたりな内装は置いといて、この区役所の一番の見どころはテラスである。10階には豊島の森と名付けられた当時の豊島区の自然を再現した空間が広がっている。荒川水系の魚たちを展示した水槽まであってなかなか面白い。

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また10階とそこまで高さはないが、区役所の南側(新宿方面)の眺望がそれなりによくて新宿のビル群や、東側にはスカイツリーも見える。
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ただスカイツリーを隠すように高層ビル(2027年完成予定)の建築が進んでいるため、ここからスカイツリーが見えるのはあと1.2年というところだろう。

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10階だけではなく8階、6階、4階もグリーンテラスとして整備されていて10階から水の流れがずっと続いている。パイプを伝って下階に流れ落ちる水の勢いはけっこうすごくて少なくともビルの中腹で感じる水量ではない。

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冬場は水が干上がってしまってる公園などやる気の感じられない行政の施設をよく見るが、そういうものとは一線を画す気合を感じる。それはきっとかつて消滅可能性都市として槍玉に上げられた豊島区の負けるもんかという気合であろう。隈研吾に設計してもらって終わりではない、行政として街を作っていく、そういう心意気が感じられる建物である。

地形好きとしてグッときたのはこのテラスの10階から4階までの高さが、豊島区の位置する台地と神田川の高低差とほぼ同じという点だ。

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さらにはこのテラスの水と緑の循環が未来の豊島区が目指すべき風景の提言ともなっており、ただのエコではない、土地の記憶とつながったコンセプトになっている。こういうアースダイバー的な話は大好物なのでかなり興奮してしまった。さすが豊島区。

先ほどの気合の話と合わせてかなり豊島区への好感度が上がってしまった。そういえば我が街川崎も川崎市庁舎が最近新しくなった。豊島区よりも誇れる庁舎だろうか、近いうちにチェックしに行きたい。